Just another melancholic director's diary

メンヘラ部長日乗

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プレゼント大作戦

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部全体の評価対象者という意味では70人弱、その中で得意先やプロジェクトで密接に連携しているという意味では40人弱の部下がいます。よその部署でも何かしらの関係のある、あるいはかつてお世話になった「斜め下」の社員が10人。合計50人。これが何の数かというと、誕生日にプレゼントを送っている若い衆の数になります。

僕のプレゼント方針は決まっています。一律、ギフトカード1万円。それにメッセージを添えて、祝儀袋に入れてこっそり手渡します。年間予算50万円。30歳過ぎのころはギフトカード5,000円くらい。それは僕にも上司がいて、彼らの立場を慮(おもんばか)る必要があったため。ちなみに、こういうときには忖度は使いません。慮る、です。

プレゼントの効果は覿面です。こういうことを書くと語弊があるかもしれませんが、特に女性社員。それも業務上の距離が遠かったり、何かの行き違いで遠くなってしまったり、繊細な気遣いが求められる、それは分かっている、けれど、という局面が実際問題としてあります。そのようなときの大義名分として、誕生日の贈り物というのは実にいい。申し訳が立つ。しかしそれは、よくいわれるように、お花や身に着けるものや食べ物ではだめです。やはり、現金「風」なものがいい。現金では生々しくてよくないです。現金に準じるものがいい。

そして、これは女性上司から教えてもらったことなのですが、多くの女性は、プレゼントを用意するときの贈り手(僕)の姿を想像して楽しむのだそうですね。

「あなたは字がきれい。きれいな字でメッセージをもらうからうれしいのではない。もちろんそれもうれしいのだけれど、その、丁寧な字を書くときの姿を女性は喜ぶのです。男性にはつまらないように思えるひとことでも、忘れない。そしてそれが、大きく効くこともある。それはもう繊細なもの」

そんなふうに、丁寧に、それでいてバシッと言い聞かせられました。その点、男性社員は単純です。「飯いこうか」「はい」「ちょっと『いい』肉でいい?」「はい」多少、人間関係がざらついたって、それでたいていのことは水に流し、解決できます。

先日、ある女性社員―非常に能力が高く、けれど狭いセグメント(担当業務範囲)で、会社からは求められる仕事をしている、同時にいまひとつ仕事に将来性を感じられないでいた―と、微妙なところで、僕との距離が開いてしまうことがありました。どうも2週間くらい、ぎくしゃくしている。

彼女は単に、「『ほめてほしい部分で』『ほめてほしいように』ほめてほしかった」。

うすうす分かってきていたので、2週間はそのまま状況を泳がせておきました。また、泳がせるのは2週間がぎりぎりだろうとも判断しました。誕生日が近いことも計算に入れていました。(先に僕は「単に」これこれのようにほめてほしかった、と書きましたが、これはいわば恋愛と同じで、(エヘン)(オホン)わいが、文学をやり、メンヘラ成分をもっていたからこそ出来たことやで諸君。それが余計なひとことやいうねん)

手紙には、次のように記しました。

「いつも人一倍つらい部分を担ってくれてお疲れ様。必ず、芽が出るときが来ます。普段、声をかけることができなくて申し訳なかったと思っています。誕生日おめでとう」

ギフトカードは「みんなには内緒で」と付箋を添えて、倍付けの2万円分を贈りました。

贈るタイミングを少し悩んだので、女性上司に相談。

「あほやな。うれしい時間が少しでも長くなるようにするのが基本やないの。朝一番しかないで。待つ、先に伸ばす理由がどこにありますか。ええ歳をしたおっさんが、びびってどうする。行ったれ」

手渡した後、少し席を外し、戻ってきたときの彼女(女性社員)の表情、うれしがりようが手に取るようにわかりました。女性上司に報告し、謝意を伝えました。

「もうとっくにメッセージアプリでぜんぶ私のところに筒抜けで来ています。あげすぎや。甘いなあ(笑)。それでもメンヘラさん、だめなりによくがんばりました。下から好かれるリーダー、それだけは忘れんといてな」

僕は管理職として、優しすぎるとしばしばいわれたりもします。でも、ぐずぐずすることはしません。それはひとつの取り柄だろうと思います。そして、そうしてとる微妙な線、ぎりぎりの線での動き。これにはきっと相手に伝わる部分、響く部分というのがあるのだろうとも思います。

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