Just another melancholic director's diary

メンヘラ部長日乗

未分類

…I knew what I was doing.

更新日:


ジョージ・クルーニーの映画でいちばん好きなのは「オーシャンズ11」です。というとずいぶんベタに思われるかも知れませんが。僕はあの軽妙さ、照れ、ダンディズムがたまらなく好きです。

中でも彼扮するダニエル・オーシャンがことを成し遂げて、複雑な関係のテス(ジュリア・ロバーツ)に、「おれは自分がやってることをわかってたぜ」と語りかけるシーン。ちょっと英語のスクリプトを引いてみます。

<Tess>
wait!
wait!
wait, that’s my husband!
-Danny.
-Tess, I told you…
…I knew what I was doing.

この科白には二重の仕掛けがあって、ひとつは、ダニエルがテスに対して自分は初めから(以下自粛)、もうひとつは映画を見ている人の内面を代弁して共犯関係を確認し合うんです――通じないですね。どうぞDVDをご覧ください。

新しい職場、新しい取引先と関係を結び始めたときには、なかなか思うままに意思疎通がとれない、ということはすなわち信頼関係が結べないことはままあると思います。

そういうときにどうするか。

僕は原則として何もしません。上司や同僚から心配の含みで「どうですか」と訊かれても、決して、うまくいっていないとか、まして相手方を謗るようななことは口にしません。

「いつも始発から2本目の電車に乗るとき、そのドアが開いて狭い空間をまたぐとき、毎朝、○○さん(その方)とみなさんに、ありがとうとひとこと口にしてから、会社に向かっています」

そう、ある種、平然といいます。平然でいられるのはわりかし本心だからです。

わりかしといったのは、そこに少しの計算と効果のあることも経験から知っているからです。上のようにいうと、たいてい(心の汚れた大人は)「ほんとうですか」「メンヘラさんは仏様みたいな方ですね」と返してきます。それでもめげずに二度三度四度と「感謝しかありません」と繰り返す。そうしているうちに、距離を置かれて/置いて、なんとなくぎくしゃくしていた得意先様、同僚、部下の耳に、「メンヘラさんはどうやら本気でいっているらしい」と自然と伝わります。

すると、ある日、お茶請けやお土産を持ってきてくれるときの態度、姿勢、言葉遣い、空気が、ふっと違ってくることがあります。

ここぞとばかり、目を見て、「ありがとう」と伝えるかって?

もちろん、メンヘラですので伝えません。代わりに次の飲み会で「おれは初めから分かっていた。○○さんとは黙っていてもきっといつか仲よくなれるって」と、○○さんの親友に、さりげないふりを装って、ぽろっと、話してみたりします。

関連記事:

-未分類

Copyright© メンヘラ部長日乗 , 2018 All Rights Reserved Powered by STINGER.

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。